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『イノベーターズⅠ・Ⅱ 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史』 AIはどこから来たのか? そしてどこへ行くのか?

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イノベーターズⅠ・Ⅱ 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史(ウォルター・アイザックソン 著/講談社/各2400円+税/Ⅰ449ページ、Ⅱ424ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
[Profile] Walter Isaacson/1952年生まれ。ジャーナリスト・伝記作家。米ハーバード大学を経て、英オックスフォード大学で修士号取得。英サンデータイムズ、米『TIME』編集長を経て2001年からCNNのCEO。アスペン研究所特別研究員。テュレーン大学歴史学教授。

著者のウォルター・アイザックソンは評伝の名手だ。これまでにもアインシュタイン、スティーブ・ジョブズ、レオナルド・ダ・ヴィンチといった歴史に名を残す天才たちの生涯を、独自の視点から描き出してきた。

しかし本書は、これまでの彼の作品とは一味違う。何といっても登場人物が220人を超えるというスケール感だ。チューリング、ENIACでのプログラミングを扱った6人の理系女性、アラン・ケイ、ショックレー半導体研究所を抜け出した8人の反逆者、ティム・バーナーズ・リーなど。多種多様な生きざまをつなぎ合わせて見えてくるのは、コンピューターがいかにして今日までの発展を遂げたのかというデジタル革命史である。

本書で最初に登場するのは、エイダと呼ばれる英国の伯爵夫人だ。19世紀に詩人の父と数学好きの母との間に生まれ、ロマン主義的科学を愛した人物。その功績は、彼女が翻訳した論文に付記された注釈にある。それは、現在のデジタル時代の中核概念になったと言われるほどのものであった。多目的機械という概念、演算の定義、アルゴリズムの仕組みとさまざまだが、最も注目すべきなのは、そこに「機械は思考できるか」という問いかけがあったことだ。

本書がエイダの紹介から始まる理由も、ページをめくるにつれて理解できてくる。デジタル時代のイノベーションは、それ以前にさまざまなところに偏在していたアイデアの拡張が基盤にあるのだ。

さらに、イノベーションが起こる条件として争点になりがちなことがらを、人物評を通して紹介していく。例えば、創造性に富む個人と、アイデアを実現する力のあるチームのどちらが重要なのか。

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