FRB(米連邦準備制度理事会)は、9月17・18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加緩和を決めたが、まさにその最中に、米国の短期金融市場は大きな混乱に見舞われていたのである。
FOMC初日の17日に、債券を担保に短期資金を調達する際の金利であるレポ金利(翌日物)は、一時10%にまで急騰した。短期金融市場の混乱を受けて、ニューヨーク連邦準備銀行は17日から連日、大量の資金供給を余儀なくされた。
中央銀行の当座預金の水準は、日々の資金需給によって変化する。だが、リーマンショック後にFRBが銀行から大量の資産を買い入れる量的緩和策を採用したため、銀行の中銀当座預金(超過準備)は極めて高水準、つまりカネ余り状態となった。そのため、日々の資金需給の変化によって、銀行の資金調達に支障が生じることは、今まではなかったのである。
突然起こった短期金融市場の混乱を受け、その犯人探しが進められた。いくつかの原因が考えられている。
まずは、企業の四半期納税期限と財務省の入札国債の受け渡しという資金逼迫要因がたまたま重なったことだ。
また、FRBの政策変更を受けた銀行の中銀当座預金(超過準備)の減少を、市場の混乱の原因に挙げる向きもある。
FRBはリーマンショック後の量的緩和策を転換し、過去5年間は資産買い入れを減額した。これに伴い、中銀当座預金の水準も足元で1.5兆ドル弱と、ピーク時の2.8兆ドルから大幅に減少している。FRBは7月に、保有資産の削減を停止することを決めたが、それ以外の要因、例えば現金需要の増加などで、中銀当座預金の減少は続いている。
他方で、トランプ政権下での財政拡張策が政府の資金調達ニーズを急拡大させ、短期金融市場での資金不足環境をつくり出している。これにFRBの保有資産削減策が重なることで、短期金融市場で資金の逼迫が生じやすくなった、とも説明できる。
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