三菱ケミカルホールディングス(HD)は「従業員が健康を保って、生き生きと働くことがグループ全体の生産性や創造性の向上に必須である」として、2016年に健康経営の推進を宣言した。具体的な動きがスタートしたのは17年。ICTを活用した健康サポートシステム「i2 ヘルスケア」が始動した。
i2ヘルスケアでは従業員が装着するウェアラブルデバイスから得られる健康情報が活用される。「日々の活動データ」に「健康診断のデータ」、勤務表に基づく「働き方データ」などが加わる。各従業員は端末上のマイページで、自分の健康状況をチェックできる。
ウェアラブルデバイスを利用する企業は増えているが、健診データや働き方データと統合して、社員に情報提供するのは珍しい。
プライバシーを重視
採用したウェアラブルデバイスは米フィットビット社製で腕時計型のもの。歩数や心拍数などで活動状況を測定し、睡眠は量だけでなく質も測定できる。
i2ヘルスケアの導入で同社が注意したのがプライバシーの保持だ。各自の健康データは本人しか見ることができない。会社は従業員全体の傾向を把握するだけだ。
例えば睡眠時間3時間未満の従業員が何人いるかわかっても、誰が3時間未満なのかはわからない。会社が特定の個人に「あなたは睡眠時間が少ないから気をつけなさい」と指示することはない。
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