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死闘と化した米中貿易戦争 輸出減の代償は日本にも

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関税の大幅引き下げで合意し握手する安倍晋三首相とトランプ大統領(読売新聞/アフロ)

トランプ米大統領は中国を貿易戦争の標的にしたはずだが、被害はアジア全域に広がり、米国の同盟国が犠牲になりつつある。東アジア貿易の7割は、複雑に入り組んだグローバルな分業体制に依存しているからだ。日本などが中国に輸出する機械や部品は中国で最終製品となり、他国に輸出されている。つまり、中国の米国向け輸出が減れば、他国の中国向け輸出もこれに連動して減る。

例えば、台湾のフォックスコン(鴻海(ホンハイ)精密工業)が中国で組み立てている「iPhone(アイフォーン)」には全世界から約200社ものサプライヤーが部品や部材を供給している。中国で製造されているバービー人形なども、程度の違いこそあれ、基本的にはこれと同じ図式である。

日本などからの中国向け輸出が、中国の内需ではなく、圧倒的に中国の対米・対欧輸出依存となっているのはこのためだ。日本の中国向け輸出と中国の米国向け輸出の間には、72%という高い相関関係がある。中国を除く日本からのアジア向け輸出全体も、同様に中国の米国向け輸出に連動する。

国際分業は経済成長に大きく役立つが、いったん貿易戦争が本格化するや、利点は輸出減という負の連鎖に変わる。トランプ氏が制裁関税を連発した結果、中国の対米輸出は2019年上半期(1〜6月)に前年同期比で14%も落ち込んだ。影響がアジア全域に広がるのに、時間はかからなかった。日本の中国向け輸出は6月に1割減少。全体の輸出も7%近く落ち込み、7カ月連続の減少となった。日本の自動車・電機メーカーが輸出の拠点にしているタイでも、中国向け輸出は6月に15%減った。

トランプ氏は9月に中国制裁関税の第4弾を発動したため、アジアを覆う輸出減の連鎖は今後さらに加速していくはずだ。中でも輸出の4分の1を中国に頼っている韓国の打撃は相当なものになる。韓国国際貿易協会によると、輸出は6.4%減る見通しだ。同国GDP(国内総生産)の2.3%がダイレクトに吹き飛ぶ計算であり、乗数効果も加味すれば、韓国は深刻な不況に陥ってもおかしくない。

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