今年2019年は、ルネサンス期に活躍した偉人、レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519)の没後500年に当たる。『モナ・リザ』や『最後の晩餐』をはじめとする美術作品のほか、建築・解剖学・自然科学・天文学・物理学・土木工学など、さまざまな分野において驚異的な業績を遺(のこ)したダ・ヴィンチは、まさに“万能の天才”と呼ばれるにふさわしい存在だ。そのダ・ヴィンチのメモリアルイヤーに際し、彼の音楽的才能に着目した「ダ・ヴィンチ音楽祭 in 川口」が開催される(8月14〜17日:川口総合文化センター・リリア)。
ダ・ヴィンチと音楽の結び付きについて、これまでそう多くは語られていない。しかし専門書をひもといてみると、リラ・ダ・ブラッチョ(バイオリンの前身)を片手に即興で歌うコンテストで優勝したことや、楽器の発明および音響学の研究を行ったこと、イベントのプロデューサーとして時代の最先端を行く存在であったことなどが記されている。“万能の天才”は音楽の分野においてもその能力を遺憾なく発揮したことがうかがえる。
幻のオペラで開幕
注目すべき第1回音楽祭は、ダ・ヴィンチが総合プロデュースを行ったと伝えられる、幻のルネサンス・オペラ『オルフェオ物語』で幕を開ける。ダ・ヴィンチがミラノの祝祭劇を統括した痕跡は「手稿」などに残されている。しかし、彼が手がけた「オペラ以前のオペラ」と呼ばれる作品の楽譜は残念ながら残っていないのだ。
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