クラシック界ではすっかりおなじみの「サントリー音楽賞」と「佐治敬三賞」の贈賞式が7月2日、東京会館で開催された。
記念すべき50回を迎えた「サントリー音楽賞(旧名・鳥井音楽賞)」の制定は1969年。「わが国の洋楽文化の発展にもっとも顕著な功績のあった個人または団体」に贈られるこの賞の重みは格別だ。第1回の小林道夫(ピアノ・チェンバロ・指揮)や第34回の小澤征爾(指揮)をはじめとするそうそうたる受賞者の顔ぶれは、日本クラシック界の半世紀の歴史を俯瞰する趣だ。音楽家や演奏団体のみならず、三谷礼二(オペラ演出)や山根銀二(評論)、さらにはクラシック業界を支援した江戸英雄(実業家)などへの贈賞からも、文化の未来を見据えた確かな目線が感じられる。
栄えある第50回の受賞者となった高関健(指揮)への贈賞理由には「どんな曲であっても細部まで手を抜かずに仕上げること。これら、当たり前のようでいながら容易には成しえない仕事を粘り強く継続してきた。それが日本の音楽界のレベルアップに大きく貢献している」(筆者要約)とある。クラシック音楽は再現芸術でありつつも、つねに新鮮な感性で臨むことが大切なのだと改めて知らしめる、見事な贈賞といえそうだ。
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