需給の逼迫は当面続くが他事業の底上げを急ぐ
当社が手がける黒鉛電極は、(鉄スクラップを溶かして鋼を造る)電炉の電極棒が主な用途だ。その市況が大幅に改善し、2018年12月期の連結営業利益は1800億円(17年は777億円)と、過去最高益を大幅に更新した。黒鉛電極を柱とする無機セグメントが7割以上を稼いだ。中期経営計画目標の倍以上に相当する営業利益で、おかげで財務体質もかなりよくなった。
──黒鉛電極事業は13〜16年に赤字でした。その後に市況が急改善、昨年は17年比4倍にまで高騰し、今も過去最高値が続きます。
市況がここまで改善したのは中国の影響が大きい。中国政府が地条鋼と呼ばれる粗悪な鉄鋼の生産を17年に禁止したため、現地で電炉生産が大幅に増え、高品質な黒鉛電極の需給が逼迫した。
──17年に世界2位の独SGL EG社を買収し、世界首位になりました。振り返ると、市況が爆騰し始める絶妙のタイミングでした。
買収を決めたのは16年。当時は市況がひどかったが、昔から景気のサイクルは大体5年で回っているので、そろそろよくなるだろうと思っていた。また、収益を安定させるために業界内で圧倒的シェアを取ることが必要だと考えた。
──今のような恵まれた市況はまだ続くのでしょうか。
価格交渉は半年後まで済んでいる。少なくとも今年前半の利幅は増大する見込みだ。21年までは需要が底堅いとみている。中国の環境規制も後戻りはしないはずだ。
この記事は有料会員限定です
残り 784文字
