新年早々の1月3日、配達型コーヒーチェーン会社・瑞幸珈琲(luckin coffee)は戦略発表会を開いた。その場でCEO(最高経営責任者)の銭治亜氏は、今年の戦略目標は「スターバックス超え」だと宣言した。
2017年10月に北京で1号店を開設して以来、同社は破竹の勢いで店舗網を広げ、18年末までに全国22都市に2073店を開いた。銭氏は19年年末までに店舗数を4500まで増やし、3400店の中国スタバを超える計画を披露した。
瑞幸珈琲の商品は定価でもスタバよりおよそ3割安いうえ、キャンペーンなどにより実勢ではさらに安くなっている。また、注文と支払いはすべて専用アプリで完結し、注文から配達までの所要時間は平均17分弱という。
スタバとの差別化の決め手である「安く・速く」を実現できた背景は、独特な店舗戦略だ。繁華街やオフィス街にゆったりとしたスペースを構えるスタバと異なり、瑞幸珈琲の店舗はほとんどデリバリーとテイクアウトの専門店で、家賃を安く抑えている。そして、新規出店は既存の注文数と配達状況のデータを分析したうえで決める。さらに、自前の配送人員を持たず、デリバリー専門業者の順豊速運に依頼している。
瑞幸珈琲の猛攻勢もあって、中国スタバの売上高は18年第3四半期には前年同期比2%減となり、初の減収を記録した。反撃のためスタバは昨年8月に自社もデリバリーに乗り出している。
シェア自転車の轍踏む?
一方、利益度外視で市場シェア獲得を優先する手法は、かつてのシェア自転車の戦略を彷彿させる。
瑞幸珈琲によると、18年1〜9月の売上高3.75億元に対して、損失は8.57億元に上る(1元は約16円)。赤字は今後さらに拡大する見通しで、経営危機に陥っているシェア自転車大手、オフォ(ofo)(1月19日号の本コラム参照)の二の舞いを演じるのではないかとの懸念が広がっている。
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