毎年、海外の著名な指揮者やオーケストラと豪華なソリストの共演を実現してきた「東芝グランドコンサート」が、今年で38回目を迎える。
“継続は力なり”。芸術文化に貢献するというのはまさにこのことだ。東芝グランドコンサートの歴史は、世界有数のマエストロとオーケストラの貴重な来日記録といえそうだ。
第1回のウラディーミル・アシュケナージ指揮のフィルハーモニア管弦楽団公演を皮切りに、ジュゼッペ・シノーポリ指揮のドレスデン国立歌劇場管弦楽団、そして昨年のサカリ・オラモ指揮のBBC交響楽団など綺羅(きら)星のごとく並ぶ顔ぶれは豪華そのものだ。
しかもその選択眼に先見の明があることは、一目瞭然。今や世界最高の指揮者の1人に数えられるサイモン・ラトルやエサ=ペッカ・サロネン、今シーズンからメトロポリタン歌劇場の芸術監督に就任した若きマエストロ、ヤニック・ネゼ=セガンなど、若手をいち早く起用し、世に送り出してきた。その功績は大きい。
さらには、オーケストラに同行するソリストの顔ぶれにも注目だ。冷戦時代のソ連からクラシック界に衝撃を与えたピアノの巨匠エミール・ギレリスや中村紘子を筆頭に、国内外の魅力的なソリストたちのオンパレード。
クオリティー、先進性、若手の起用、どこを取っても一流の東芝グランドコンサートは、さながら1年に一度、手元に届くすてきな音楽の頒布会といった趣だ。
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