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台湾版の新幹線で故宮南院へ 台湾の威信を懸けた博物館

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故宮博物院南院。敷地70ヘクタールの中央に水墨画をモチーフにした博物館が立つ

台湾の高速鉄道である「高鉄」は、日本の新幹線に非常によく似ていることで知られている。2007年に日本の技術を導入して開業。車内もモケットの色や案内の文字を除けば、どこからどう見ても新幹線の700系にしか思えない。

だが、大きく異なる点がいくつかある。その1つが金額だ。18年12月に台湾を訪問した際、外国人向けの「高鉄3日パス」を購入したが、3日間指定席に乗り放題で2200台湾ドル(約7800円)。これは東京と熱海を新幹線の指定席で往復するよりも安い。

もう1つ異なるのが、駅の多くが街の中心部から遠く離れていることだ。台北こそ既存の駅に隣接しているが、そのほかの多くの都市では、市街の中心部まで鉄道やバスなどでの移動を強いられる。

せっかくの高速鉄道なのにアクセスに時間を費やしては効果が小さい。そこで発想を逆転させて、高鉄の駅から近い見どころはないか、探してみた。

すぐに候補は見つかった。15年末に開業した故宮博物院南部院区だ。高鉄嘉義(かぎ)駅から西に4キロメートル、車で7〜8分の距離にある。

タクシーを降りると博物館の黒い建物を遠望する。敷地は東京ドーム15個分の70ヘクタール。入り口から歩いて7~8分はかかるだろうか。建物へのアプローチは筆で墨を引いたように流線形を描いている。水墨画をイメージしているらしい。

威信を懸けた故宮南院

中国に行くと公共建築物の大きさにいつも驚かされるが、これは人民の数が多いために必然的な部分もある。ただ、人口が日本の5分の1である台湾でこのスケールの大きさは珍しい。総工費は300億円。台湾の威信を懸けた大プロジェクトであることが伝わってくる。

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