例年11月ごろ、会社勤めの人には年末調整の書類が配布される。従業員が税金を払いすぎたり不足したりしていないか企業が確認し、過不足分を精算する。生命保険も控除対象で、保険料に応じ一定額が契約者の当該年度の所得から差し引かれる。課税所得が低くなることで、所得税(国税)、住民税(地方税)の負担が減る。
控除額は、一般生命保険で所得税が最大4万円、住民税が最大2.8万円。このほかに介護医療保険、個人年金保険も、所得税で最大4万円、住民税で最大2.8万円の控除がある(2012年以降に契約したケース)。
この控除枠について生命保険協会は毎年のように、政府に対し控除枠拡大の要望をしている。生保協会は税制改正の重点項目として、一般生命保険、介護医療保険、個人年金保険の控除額を所得税でそれぞれ最大5万円にすることなどを求めているのだ。
保険普及の役割は終えた
財政状況が厳しくなる中、控除枠の拡大は簡単ではなさそうだが、この生命保険料控除が民間の保険普及を促すためのものならば、すでに役割を終えているのではないかと考える。たとえば、公的保障が不十分な時代や国であるならば、民間の生命保険で保障をカバーすることを保険料控除で後押しするのもありだろう。しかし現在の日本は公的保障が充実している。他方、民間の保険は商品価値の判断が難しいものも少なくない。
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