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自動車関税回避でも残る懸念 日米2国間貿易交渉

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日米首脳会談で「ドナルド─シンゾー」間の蜜月を演出したが、交渉は視界不良だ(AP/アフロ)

トランプ米大統領の対日圧力はそんなに怖くない──? 9月26日、ニューヨークで日米首脳会談が行われ、両国政府は農産物を含むすべての関税について「物品貿易協定」(TAG)の交渉を開始すると発表した。

懸案だった米国向けに輸出される自動車への追加関税は、「協議が行われている間、共同声明の精神に反する行動を取らない」として回避された。農林水産品も「(TPP11を含む)日本の過去の経済連携協定(EPA)に反映されている市場アクセスの譲許内容を最大限とする」と共同声明に明記され、日本側の主張が盛り込まれた形だ。

農産物の対米関税がTPP11水準まで引き下げられれば、国内農家の反発は必至。だが、関税引き下げはすでに署名済みのTPP 11と日欧EPAで豪州や欧州などを相手に決定されており、国内農業向けの対策予算も組まれている。安倍晋三政権としては乗り切れそうだ。

天然ガスや武器の購入も

今後は年内にも担当閣僚同士で具体的な交渉項目を詰め、年明けに本格交渉入りする見通しだ。

その際のポイントの一つは、トランプ政権が対中国と対同盟国とで通商交渉の姿勢を分け始めたことだ。2000億ドル相当の追加関税発動など、覇権を争う中国に対しては手綱を緩めないが、欧州やメキシコ、日本などの同盟国には自動車などでの厳しい追加関税を控える姿勢がはっきりした。

大和総研の小林俊介エコノミストは「中国はかつてのソ連と同じ。経済的に割が合わなくても覇権争いを志向するが、それは消耗戦でもある。であれば、同盟国とはけんかせず、体力を維持するため、米国の取り分を増やすことに徹するだろう」と予測する。

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