過熱の一途をたどる米中貿易摩擦。その行方は日本企業にどのようなインパクトを与えるのか。
「貿易摩擦を懸念して中国で設備投資意欲が落ちてきている」。工作機械大手・ファナックの稲葉善治会長はそう警戒感をあらわにした。7月25日に発表した2018年度第1四半期決算は増収増益で着地。想定よりも円安に振れたことから、通期の業績予想を引き上げた。だが、中国での足元の受注が減速しており、下期に限ると下方修正した。
建設機械大手のコマツと日立建機も慎重な姿勢を強める。両社が7月下旬に発表した第1四半期の純利益はいずれも過去最高を更新。業績の上振れが期待できる出足となったが、通期予想は据え置いた。「中国での固定資産投資が鈍化しているうえ、(貿易摩擦で)不透明感が増している」(コマツの今吉琢也執行役員)。
ただ、多くの企業は貿易摩擦の影響を読み切れていないようだ。現時点では、主要企業の中で、貿易摩擦を理由に下方修正した会社は見られなかった。

電機メーカー各社も第1四半期の時点では通期見通しを据え置く企業がほとんど。「(貿易摩擦による)直接的な影響は軽微」(日立製作所の西山光秋CFO)。「影響額は試算しているが、公表するほどのレベルではない」(パナソニックの梅田博和CFO)。
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