チョット前の話になりますが、カーヌスティの全英オープンは今年も心に残る試合でした。タフなコース造りがそうさせるのか、個性的な選手のぶつかり合いがそうさせるのか。また熱狂的なギャラリーの応援も、好ゲームの必需品ですが。
振り返れば「バンデベルデの悲劇」が起こった大会も、1999年のここカーヌスティでの全英オープンでした。どのホールを見てもギャラリーの声援には熱いものを感じますが、特に18番ホールに陣取るギャラリーの拍手にはそれぞれ意味合いが含まれているんです。その年いい成績が出せなかった選手には「四日間、よく頑張ったね。来年元気でまた帰ってこいよ」とか、選手にはそう聞こえるんです。バンデベルデの悲劇は、その18番のパー4のホールで起こりました。
大会最終日、2位のポール・ローリーに3打リードのジャン・バンデベルデが18番のティーグラウンドに上がると、ホール全体のギャラリーが祝福の大拍手です。
18番はグリーン手前とグリーン近くの左サイドに小川が流れていますが、パーでホールアウトするのはそれほど難しいホールではありません。それも3打リードでは、すべてのギャラリーが、またバンデベルデ本人までもが優勝を確信してしまったに違いありません。試合は終わっていないのに。選手が、まだプレーをしている最中に勝ちを確信してしまうと、体中から力が抜けてしまい、思考力も不十分になるのです。
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