かつては「よい商品ができました」と宣伝して大勢に売る手法が通用したが、今はお客様の年齢層が広がり、好みも多様化している。今後人口が増えないことも事実。だからこそ、お客様一人ひとりとの関係を広く長く深く再構築する。個々のライフステージや趣味嗜好に合わせた商品提案をしなければならない。
顧客との接点は大半が百貨店など店頭でのやり取りだが、1対1の関係をより強固に作り上げることが重要だ。あるお客様は複数の百貨店で商品を買うかもしれない。ただ、一人のお客様が若い頃からどんな商品を購入してきたかは当社として把握できていなかった。販売店である百貨店へ説明に回り、顧客データのデジタル化がようやく完了した。店舗の枠を超えた新しいサービスを展開していく。
──新規客はどう開拓しますか。
昨年から今年にかけて百貨店で「測るだけで売りません」と強調した無料採寸の催しを行ったところ、20代も含め新しいお客様が足を運んでくれた。若い人の中にも「自分のサイズを知りたい」という潜在需要はある。また、ブラジャーではワイヤやレースの有無くらいしか気にされないが、用途に応じていろいろな下着があることをもっと伝えなければならない。
販売員の採寸が嫌な人もいるので、試着室に入ると5秒で自動的に採寸できるシステムを導入した実験店も展開する予定だ。当社の調べでは、7割近くの女性がサイズの合わない下着をつけている。サイズが合うと身だしなみが整い、スタイルもきれいになるが、サイズが合わないと「きつい」「痛い」となる。「売り場に来てもらえたらサイズを測るのに」と思うが、購入が前提の採寸だと勘違いされている。特に百貨店は販売員が待ち構えているイメージが強い。
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