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トランプの犬に堕したメイ首相 ブレグジットで英国の地位低下

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英国はどうなってしまったのか。2016年の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)を決めてからというもの、英国の外交はほとんど崩壊してしまっている。

米国の指導力は低下し、ロシアは軍事的な野心を強め、中国の影響力が拡大している。各国の対立は深まり、世界は一段と危険な場所になりつつある。国際秩序の安定に一役買うという意味で、今ほど英国が存在感を発揮できるタイミングもない。だが、英国はそうした役割から降りてしまった。英国政府は複雑にこんがらがったブレグジットの超難問に対処するのに頭がいっぱいで、国外で起きていることが見えなくなってしまっているのだ。

EU離脱派が言っていたこととまるで話が違うではないか。ブレグジットをめぐる国民投票に際し、離脱派はこう主張していた。EUのくびきから解き放たれた「グローバルブリテン」となれば、英国の地位はさらに高まる、と。多くの国民がこれを信じた。だが、現実はどうだったか。カナダや豪州などから成る英連邦(コモンウェルス)を率いて“すばらしい新世界”を作り上げるという離脱派の野心は、滑稽な妄想であったことが露呈してしまっている。

インドを見てみるといい。インドはEU離脱後の英国にとって重要な貿易相手国となる可能性を秘めている。だが、当のインドは英国と欧州を別々の市場ではなく、一つの市場と考えている。インドにしてみれば、独自のルールや基準を持ち込もうとする英国の試みは、単なる迷惑行為でしかない。EU離脱後の英国に対して貿易や投資を拡大するよりもまず先に、インドはEUとの関係を深めようとするに違いない。

しかも、英国の地位低下は国内から見ても明らかだ。ロシアの元スパイ暗殺未遂事件は英国で起きた。こうしたロシアの挑発に対して、確かに英国は西側各国から支援を取り付けるのに成功してはいる。ロシアの外交官を各国が一斉追放する報復措置などがそうだ。しかし、英国が欧州最大の弱点として標的にされるようになったという事実のほうが、はるかに重い。ロシアのプーチン大統領が再び英国を狙ってくるのも時間の問題だ。そうなったときには、英国に残された対抗手段は、きっと今より少なくなっていることだろう。

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