日本航空(JAL)など大手企業が、こぞって教えを請う「伝える」力のプロが茨城県つくば市にいる。
つくば言語技術教育研究所の三森(さんもり)ゆりか所長だ。三森氏の手法は、ロジカルシンキングの土台を作るための教育プログラムとして、三井住友銀行などの大手企業も導入している。また、未来の五輪選手を育成するJOC(日本オリンピック委員会)エリートアカデミーも取り入れ、選手と外国人コーチとの円滑なコミュニケーションに役立てる。
三森氏は中学2年生から4年間ドイツで国語教育を受けた。現地では国語の授業にまったくついていけなかったという。その理由は、欧米の国語教育が日本とは別物だったからだ。欧米では個々の思いを自由に書く日本式の感想文は評価されず、試験では穴埋め式や選択式の問題も出題されない。
欧米の国語の授業では、異なる文化的背景を持つ相手と議論しながら、口頭や文章で意見を明確に伝える力を育む。文章の論理や構造をつかみながら分析・批判するほか、先生と生徒、生徒同士でも意見を交わし理解を深める授業が展開される。題材は説明文や物語、詩、戯曲に加え、絵画と映画も含まれる。授業の最後に根拠を明記し小論文やエッセイを書く。
これらの力は「Language Arts(言語技術)」と総称され、欧米圏はじめ世界の母語教育では当たり前に行われている。
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