「論理を身に付けることは、自分の物事の見方を外側へ広げていくことだ」
東進ハイスクールなどの予備校で長年、現代文を指導してきた出口汪氏はそう話す。論理とは、自分の考えを正確に理解してもらうため、相手に対して筋道を立てて伝える技術のことだ。
出口氏は著書『出口式 親子で学ぶ はじめての論理国語』(下写真)の中で、「身内を意識すると言葉は省略に向かい、他人を意識すると言葉は論理に向かう」と説明している。知っている人同士であれば、ある程度言葉を省いても意味は通じる。だが、初めて会った人に自分の思いや考え方を正しく伝えようとするときは、身内同士のやり取りと同じでは通じない。
会話だけでなく、読書でも論理を意識することは重要だ。本に書かれていることを理解しようとせず(=相手の立場を考えない)、自分にはわからないところは飛ばして、好きなように意味をつなげて読む。こうしたやり方を続けると、本との“対話”が成立せず、一方通行になってしまう。
論理とは、異なる文化的背景を持つ人と交わるコミュニケーション力の基礎となるものだが、日本の国語の授業では十分には教えられてこなかった。
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