2018年も第1四半期が終わった。今年ほど市場予測と現実の相場展開が違う年も珍しい。年初には昨年からの適温相場が続くと予測する向きが多かった。日経平均株価は年末3万円という大胆な予測も飛び出し、ドル円も日米金利差拡大により1ドル=120円を目指す円安と見る向きが多かった。国際商品についても中国や産油国による供給引き締めと適温経済による堅調な需要を背景に供給過剰感が薄れ、世界的なEV(電気自動車)ブームへの期待もあって、楽観的な見方が目立った。
四半期が終わってどうなったか。2月に米国長期金利とVIX(恐怖指数)の急騰がトリガーとなり世界中で株式市場が急落、年初からの楽観ムードが一気に吹き飛んだのは記憶に新しい。通貨市場でも米国金利の上昇にもかかわらず世界的なドル離れが進み、ドルはメキシコ、日本、南アフリカ、英国、中国、ユーロ圏などの通貨に対して幅広く売られた。国際商品を見ると、原油はイラン情勢への懸念から堅調だったものの、金属系は中国需要の予想外の弱さで昨年来の高値から軒並み調整されている。
なぜ、シナリオがこんなに狂ったのか。私は政治リスクがキーワードだと思う。地政学上のリスクを含む広い意味での政治リスクへの意識が急速に高まり、投資家心理を揺さぶったと考えられる。
昨年は世界中で政治リスクが高まっても経済は好調、株価も高値を更新しVIXも低位で安定してきた。FRB(米国連邦準備制度理事会)による金利正常化への動きも、2月初めに退任したイエレン議長の絶妙な舵取りで適温相場をうまく演出してきた。
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