「希望の公立小学校に子どもを入学させるために、入学前年の秋ごろからマンションを探しに来る人が多い。賃貸でもファミリータイプは取り合いになるので、実際に引っ越すのは翌年3月でも、早めに契約していく。当然家賃も発生するが、子どもの教育環境の確保が最優先される」
東京都中央区の不動産業者はそう話す。移り住んでくるのは年収1000万円を超える会社員や共働きの家族が多いという。
首都圏の一部の地域には中学受験者の多い公立小学校や伝統ある名門などへ入学させるため、私立校顔負けの富裕層が集まってくる。彼らは「公立小移民」と呼ばれる。前記事『広がる子どもの格差』に登場した東京・銀座の泰明小学校も人気校の一つだ。
不動産情報サイト「住まいサーフィン」を運営し、自身も親として公立小移民を経験したスタイルアクトの沖有人代表は、「多い学校ではクラスの2~3割が学区外から引っ越してきた生徒」と話す。
公立は私立ほど教育内容に大きな差はない。なぜ家族で引っ越しをしてまで学校を選ぶのか。
「子どもが接する時間がいちばん長いのは学校の友人だ。塾に行く子や勉強する子が周りに多いと自分の子も刺激を受ける。そういう環境を戦略的に与えることが大切」と沖氏は言う。
教育にこだわるなら私立という選択肢もあるが、「幼稚園の頃は子どもの得意不得意がわからない。小学校高学年になると徐々にわかってくるので、子どもに合う中学を探せる」「友達と自宅近くで遊ばせたい」などの理由から公立の小学校に行かせるようだ。
港区の平均年収が圧倒的 千葉の新興住宅地も注目
では教育熱心な親が集まる公立小はどこなのか。
前出の住まいサーフィンでは国勢調査や住宅土地統計調査などを使って、独自の算出方法で学区ごとの平均世帯年収と住民の四大卒割合を算出している。そこで同社のデータを基に、首都圏で年収の高い家族の集まる小学校と中学校、四大卒以上の割合が高い小学校のランキングを記事下に掲載した。
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