アジアのLCC(格安航空会社)競争が、新たな時代に突入した。
ANAホールディングス(HD)は3月22日、傘下のLCCで関西国際空港を拠点とするピーチ・アビエーションと、成田空港拠点のバニラエアを2019年度末までに統合すると発表した。ブランドはピーチに一本化する。
「昨年ANAHDがピーチを子会社化してから、統合に関する協議は継続して行われていた」と、事情に詳しい関係者は明かす。片野坂真哉・ANAHD社長は昨年2月の子会社化の発表会見で、「しばらくは2社が切磋琢磨したほうが面白い」と述べる一方、「(両社の統合は)今後考えるべきテーマではある」と語っていた。それからわずか1年で統合構想がまとまった。
背景には競争の激化がある。小型機の多頻度運航で利益を出すLCCの多くは、航続距離の関係で片道4時間程度の短距離路線を展開する。だがここ数年、アジア各国でLCCの新規参入が相次ぎ、価格競争が激しくなってきた。
そこで盛り上がったのが、中距離LCCだ。マレーシアのエアアジアXやシンガポール航空傘下のスクートが、昨年、関空─ホノルル線を就航するなど、日本市場でも存在感を増している。「東南アジア勢の攻勢は強い。できるだけ早い事業拡大が必要だ」(ANAHDの芝田浩二取締役)。

バニラだけでは力不足
ANAHDも負けじと今年2月、中距離LCCへの進出を発表した。20年までに現行よりも航続距離が長い小型機を導入し、片道8時間前後の路線を始める。東南アジア全域やインド周辺までカバーできるようにする。
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