長野県北安曇(きたあづみ)郡白馬村といえばスキーのメッカだ。私が学生の頃は毎年のように訪れ、朝から夜までゲレンデに繰り出し、何かにつかれたかのように滑っていた記憶がある。
ただ、昨今の白馬でスキーをする日本人は激減している。日本人のスキー・スノーボード人口は1993年の約2000万人をピークに減り続け、約550万人にまで落ち込んでいる(日本生産性本部「レジャー白書2017」)。
最近の若者、中でも学生の多くはスキーやスノボに興味が乏しく、もっぱらスマートフォンやゲームにおカネを使う。寒い冬にわざわざ高い交通費をかけてスキーやスノボで遊ぶという感覚は持ち合わせていないようだ。
そして今、日本人に代わって白馬のゲレンデを席巻するのは、オーストラリア人やカナダ人といった外国人である。彼らは冬のスキーシーズンを迎えると、欧州やカナダなどのスキー場に繰り出してきた。こうした超優良客が日本のスキー場にもやってくるようになったのだ。
もともとニセコや白馬といったスキー場は、雪質のいいゲレンデとして国内では有名だった。最近は地球温暖化の影響もあり、欧州のアルプスのゲレンデは雪質がかつてほど良好ではない。その結果、彼らの訪問先に日本のゲレンデが入ったとの事情もある。
外国人が所有物件を運用
富裕層が中心の彼らは、一度やってくると1週間から10日ほど滞在する。そしてエリア内にある複数のゲレンデを渡り歩く。多くのゲレンデを抱える白馬やニセコは雪質のよさもあり、彼らには格好のスキーリゾートである。
ところが彼らを受け入れるはずの日本のホテルや旅館は、せいぜい2~3泊までの顧客対応しかできていない。その多くが1泊2食付きという宿泊システムを標榜してきたため、10日間もの宿泊客を想定しておらず、食事に何を出せばよいのかわからないのである。とはいえ素泊まりを認めては、人件費の高い調理人を遊ばせることになってしまう。
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