通常国会が1月22日に開会し、2018年度税制改正関連法案が提出される。
目玉の一つは所得税の控除の見直しだ。(1)誰もが受けられる基礎控除を一律10万円増額し、一方で会社員に適用される給与所得控除は一律10万円減額、(2)所得2400万円超で基礎控除を逓減・消失させ、給与所得控除の上限も「年収850万円以上で195万円」に引き下げる、が主な内容だ。
(1)の狙いは、多様な働き方への対応だ。会社に所属せずフリーランスで働く人が増えており、基礎控除の増額で働き方の違いによる税負担の格差を是正する。
(2)は、高所得者ほど税負担額の軽減が大きい現在の所得控除方式を見直し、所得再分配機能を強化することが狙いだ。
所得控除は、課税所得から一定の所得を差し引くことで税負担を減らす仕組み。高所得者ほど限界税率が高いため、たとえば10万円の所得控除による税負担軽減額は、最高税率5%の人が5000円、同40%の人が4万円と高所得者のほうが大きくなる。
額が一定の基礎控除と違い、給与所得控除は所得に比例して控除額も増加するため(上限付き)、税率と控除額の両面から高所得者の税負担軽減額が拡大する。
そのため今回の見直しでは、給与所得控除の上限を引き下げ、基礎控除も所得2400万円超で逓減・消失させることとした。「高所得者狙い打ち」との見方があるが、所得控除での有利な部分の一部が剥げ落ちただけとも言える。
避けたい中所得者増税
今回の見直しではっきりしてきたのは、財務省が税額控除方式の導入を見送る方向にあることだ。税額控除とは、所得に関係なく一定の税額を税金から差し引く仕組み。欧米諸国の一部で採用され、所得再分配強化の一環として政府も所得控除に代わる選択肢の一つとして掲げてきた。
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