2016年ごろから、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)という言葉が、マスメディアにも多出するようになった。
VRとは、電子機器を用いて、現実世界と同じような体感を再現する技術のこと。一般的なVR機器では、ゴーグル型機器の内側についたディスプレーをのぞき込むことで仮想の空間を体験できる。映像・動画の視聴から遠隔医療まで応用範囲は広いが、現在はVRと親和性の高いゲームが主なコンテンツとなっている。
対するARは、現実の視界をベースに、追加の映像を重ねる技術のこと。スマホゲームの『ポケモンGO』が代表例だ。『ポケモンGO』では、カメラ機能を使ってディスプレー上に目の前の景色を映し出し、そこにポケモンのキャラクターCGを重ねることで、あたかもポケモンが現実世界にいるかのような演出をしている。
「一体型VR機器」は切り札となるか
これら二つの技術のうち、短期的に成長が期待されているのがVRだ。16年には台湾HTC、米フェイスブック傘下のオキュラス、ソニーの3社がそろってVR専用機器を発売し、「VR元年」と呼ばれた。
それから約1年が経過したが、普及スピードは緩慢だ。3社のうち最もハイペースで売れているソニーの「PSVR」でも17年12月時点で世界累計販売台数は200万台程度。発売当初は供給不足が伸び悩みの要因だったが、現在はおおむね解消しており、課題は需要の喚起に移っている。
普及の妨げになっている要因はいくつかある。その一つがVR体験に対するハードルの高さだ。VR機器本体が5万円前後するうえ、それとは別に高性能パソコンや据え置き型ゲーム機「プレイステーション4」を購入する必要がある。各社は値下げを繰り返しているが、それでも気軽に手を出せる値段とはいえない。
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