マンション市況は従来の経験則が通用しない、異次元に差しかかっているようだ。首都圏のマンション価格はバブル期を超え、高値圏に張り付いている。にもかかわらず在庫は順調に消化されている。
不動産経済研究所によると、首都圏における新築マンションの1戸当たり価格は2017年1~11月平均で5920万円。16年に比べ、400万円近くも値上がりした。16年12月末に7160戸まで積み上がっていた在庫も、17年11月末には6240戸まで消化が進んだ。
寡占化で売り急ぎ縮減 価格主導権は業者に
これまでは在庫が積み上がると、在庫整理に伴う価格調整が始まっていた。そして、ひとたび調整局面に入ると物件は投げ売りされ、市況が崩壊。個社では崩落を止めようがなかった。
こうした経験則が当てはまらない背景には、06年のミニバブル崩壊、08年のリーマンショックを経て、マンションデベロッパーの寡占化が進んだことがある。

00年のピーク時には首都圏で9.5万戸あったマンションの供給戸数は、16年には3.5万戸と約3分の1まで縮小。一方、メジャーセブンと呼ばれる大手デベロッパー7社のシェアは、供給戸数と逆相関をなす形で43%まで上昇している。
大手は財務内容が良好なため、目先のマンションを売り急いで資金化する必要がない。価格が高止まりして需要が衰えても、在庫を安値で放出する業者はおらず、平均価格は高値圏で踏みとどまっている。足元では大手デベロッパー各社は、自らの裁量の中で適正価格を模索し、市況を支えている。
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