サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、エジプトなどのアラブ4カ国は6月5日、カタールとの国交断絶を突如発表。陸路の遮断、航空機の上空通過や船舶の寄港の拒否、旅行者や居住者の国外退去などの強硬策に出た。
サウジなどは、国交断絶の理由として、カタールのイランに対する融和的な姿勢や「テロ組織への支援」を挙げている。これまでも、エジプトの現政権によって非合法化されたムスリム同胞団などへの支援を理由に、サウジやエジプトはカタールを非難してきた。ただ、国交断絶は多くの関係者にとって想定外だった。
国交を断絶した国はその後、アフリカのモーリタニアなど8カ国に拡大した一方、クウェートのサバハ首長が仲介に乗り出すなど、事態打開に向けた動きも始まっている。
トランプ訪問が導火線
だが、問題解決の見通しは立っていない。
最も楽観的なシナリオは、クウェートの仲介が奏功して早期に対話が始まり、交渉で解決するというものだ。サウジ側が徐々に封鎖措置を緩和する一方、カタールはサウジ側が求める条件の一部を受け入れる。2014年の対立はこうしたやり方で解決した。
両者が妥協せず、経済封鎖が長期化するシナリオも考えられる。カタールではインフラ建設の多くが中断し、中東のビジネス拠点としてのプレゼンスが低下する。ただ、政府系ファンドを通じて莫大な対外資産を保有するため、経済封鎖に耐える体力は十分にある。
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