消費が冴えない。5月に公表された2017年1〜3月期のGDP(国内総生産)速報によると、GDP全体の6割弱を占める「家計最終消費支出」(実質。持ち家の帰属家賃を除く)は前期比0.4%の増加にとどまった。14年4月の消費増税の前に駆け込み消費、増税後に反動減が起きたのを除き、実質最終消費支出は230兆円台半ばでほぼ横ばいだ。
この消費不振について、エコノミストの間でさまざまな解釈が行われてきた。たとえば内閣府の「経済財政白書」は昨年、「個人消費の伸び悩みとその要因」として一節を割き、エコカー補助金や家電エコポイント制度が耐久財需要を先食いしたこと、若年子育て世代が将来不安から節約志向であることなどを指摘している。
こうした分析とは少し異なる角度で、日本政策投資銀行の佐藤紀穂氏は「全国消費実態調査」(総務省)のデータを使い、消費不振のユニークな分析を行っている。「家計の住宅ローンの拡大が消費を抑制している可能性がある」のだという。
同調査は5年ごとで、1999年、04年、09年、直近の14年のデータを調べたところ、現役世帯(世帯主年齢65歳未満、勤労者世帯)の負債現在高は、99年に500万円強だったのが、14年には600万円を超える水準に増加した。
住宅ローンを抱える世帯(2人以上の現役世帯)における、可処分所得に占める住宅ローン返済割合は99年の13%から14年は17%に上昇している。
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