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ライフ #非常時の組織論

等身大の自分をさらけ出す勇気と心掛け テーブルマナーの本質

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元号が昭和から平成に変わったばかりの1989年3月21日、私は海上自衛隊の幹部候補生学校を卒業した。その後すぐに同期生とともに航海実習へと旅立った。

といっても、遠洋航海に出るまでは日本付近での航海実習と停泊実習だった。そして停泊実習の一環としてテーブルマナー講習を受けた。場所は都内の超一流ホテルで、服装はもちろん純白の詰め襟に金ボタンの正装である。旧海軍からの教えに「海軍士官は、『外交官』としての自覚と矜持を持て」というものがある。外国語やテーブルマナーは心得ておくべきとの伝統が引き継がれているのだ。

茨城の県立高校から日本体育大学へ進み、卒業と同時にセーラー服を着て水兵をしていた私にとって、ナイフやフォークがたくさん並んだフレンチのフルコースなど、当然ながら初めての経験であった。とにかく、純白の制服に一点のしみもつけないように細心の注意を払いながら食べた。

講師は、表面的な動作ばかりではなく、その由来や意味についても説明してくれ興味深かった。

しかし考えてみれば、われわれが知るべきは、一般的な西洋料理の食べ方だけではないはずだ。これからパナマ運河を越え、ベネズエラ、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、そこで折り返してコロンビア、メキシコを経由して帰ってくる。各地域特有のマナーも知っておくべきではないのかと思った。

テーブルマナーの本質

なので、ちょっと失礼かと迷ったが、講師が私の近くを通ったときにそのことを聞いてみた。

「マナーとは、知っているかどうかではありません。相手の善意や思いやりを感じ取り、それに全力で応えようとする姿勢です」

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