社長になってから現在まで、クリエーターの個性をどう生かすかに腐心してきた。そのために私が廃止したのが本社の企画会議。合議制はいい部分もあるが、企画決定へのハードルが高く、議論の過程でクリエーターの個性を潰してしまうという弊害があった。ならばと、思い切って現場に権限を委譲し、社長はゲーム開発のポートフォリオマネジャーに専念する組織体制に変えた。
スマホゲーム市場は成熟化しつつあるとの見方があるが、大事なのは成熟と衰退は違うということだ。スマホの性能は非常に高くなり、タッチスクリーンを使った操作も消費者にとって当たり前になっている。そうなると、大事になってくるのは創造性だ。今までのスマホゲーム運営は「収益指標を見てゲームの仕様を変える」という単純なやり方だったが、これからは商品企画レベルでの内容のよさが勝負を分ける。そして、このあたりはわれわれが得意とする土俵だ。
海外は大事だが、おもねらない
コンシューマー機向けゲームも重要な柱だ。スマホ向けで成功しているタイトルも、もともとはコンシューマー機向けで出していたコンテンツが多い。市場を見ると、国内は伸びておらず、海外のほうが圧倒的に大きい。このためコンシューマー機向けゲームは世界同時発売を前提にしている。昨年発売した『FF15』もそうした同時発売だが開発陣に対しては「海外におもねるな。“日本のFFはこれだ”と言えるものを作ってくれ」と言った。ゲーム内容はクリエーターの個性が重要だと思うからだ。
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