米国で新たな大統領が就任するたびに、新大統領と個人的なつながりを持つ一団が政権の要職に就く例が生じる。たとえばケネディ元大統領が自らのルーツであるアイルランド系の人々を重用したケースがそれに当たる。だが、自身の家族にまでその例を当てはめたのは、ドナルド・トランプ氏が初めてだ。
トランプ氏の子供は内外の経験に乏しいにもかかわらず、政権の意思決定に大きな役割を果たそうとしている。すでに娘のイヴァンカ氏は、トランプ氏と日本の安倍晋三首相との非公式の会談に同席。息子のドナルド・ジュニア氏は、新政権の内務長官にライアン・ジンク氏を指名するうえで、主要な役割を果たした。
イヴァンカ氏は今後、ファーストレディの事務所を引き継ぐ予定だ。彼女の夫で不動産投資家のジャレッド・クシュナー氏は、新政権の大統領上級顧問として指導的な役割を担う見通し。ドナルド・ジュニア氏とその弟のエリック氏は、トランプ氏の事業を統括する不動産会社「トランプ・オーガナイゼーション」を切り盛りするため、ニューヨークに残ろうとしている。トランプ氏の子供たちが、政権に影響力を持つことは疑いようがない。
トランプ氏の事業は、血のつながりや忠誠心によって支えられてきた。トランプ・オーガナイゼーションの幹部の平均勤続年数は17年と、ほかの同程度の規模の米国企業より長い。30年をトランプ氏にささげてきた者もいる。こうした家族経営型スタイルが、はたして米国の現代の政権でも通用するかどうかは不明だ。
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