ブレグジットに、米大統領選挙でのトランプ勝利と、英米国民がこれほどポピュリズムに乗せられるとは思わなかった。2017年はフランスやドイツなどで選挙が控えており、引き続きポピュリズム旋風が吹き荒れる可能性がある。
これにどう対処すべきか。先例は09年、民主党政権下の日本にある。政権交代を果たした民主党は、沖縄からの米軍基地移転を公約に据えていた。「最低でも県外」と主張していたことが耳の奥に残っている。
これに青ざめたのは米国だ。オバマ大統領は、当時首相だった鳩山由紀夫氏に詰め寄り真意を尋ね、対案は何か問い詰めた。首相は「トラスト・ミー」と答え、結局は県外移設を断念。民主党の支持率低下につながった。
ポピュリストが大好きなテーマは軍事と福祉、そして減税。一方で不得手なのが外交だ。外交交渉は、極論を言えば自国の利益をどこまで譲るかを決める駆け引きだが、平和的な落としどころを模索していく中、ポピュリズムはどこかで折れるしかない。
米国は、自国主導のアジア秩序を維持するためにも、尖閣問題や南沙諸島問題などへの関与をやめるわけにはいかない。TPP(環太平洋経済連携協定)からは離脱できても、日米同盟は破棄できないだろう。
安倍政権が助言を
財政再建もポピュリズムが苦手とする分野だ。ポピュリストは、将来の財政再建の見通しを問われると、実現可能性を無視した空想的なプランを語りだす。大規模なインフラ投資や減税によって、米国の成長率が2%から4%に加速するというトランプの公約がいい例だ。
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