2017年、化学業界で最大の注目は、三菱ケミカルの誕生だ。三菱ケミカルホールディングス(HD)傘下の化学系3社(三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨン)が4月に合併し、三菱ケミカルとして新たな一歩を踏み出す。新会社の連結売上高は2.8兆円(15年度実績で計算)、従業員数は約4万で、国内では断トツの規模になる。
三菱ケミカルHDは、05年に三菱化学と三菱ウェルファーマ(現田辺三菱製薬)が経営統合して発足。07年に三菱樹脂、10年に三菱レイヨンも合流し、国内最大の化学グループになった。だが、化学系3社の連携はなかなか進まず、販売や技術のシナジー効果も限られた。総合力を最大限に発揮するために3社合併を決断、その実現が間近に迫る。
新会社、三菱ケミカルの製品群は10部門26事業に及ぶ。石化基礎製品やMMA、高機能樹脂、ディスプレー・電子材料、高機能フィルム、電池材料、機能繊維・炭素繊維複合材、水処理膜……。上流の素材から各中間材料まで多岐にわたり、化学系素材・材料の技術ラインナップは世界でも有数だ。
旧3社の技術を結集し 総合力で高成長目指す
「新しい技術、製品をどれだけ生み出せるかが企業の成長を左右する。3社の技術を融合させ、多くのイノベーションを実現したい」。4月の発足後には新会社のトップも兼任する越智仁・三菱ケミカルHD社長は力を込める。そうした技術を武器に、自動車軽量素材や食品包装フィルム、ディスプレー材料、環境・エネルギーなどの成長分野を拡大させる計画だ。
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