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差し値オペ実施で日銀がトランプ相場に対抗 「抜かずの宝刀」は意外にもあっさり抜かれた

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次期米国大統領がトランプ氏に決定した11月9日から、株価が上昇するなど世界的な相場転換が起きた。日本銀行を慌てさせたのは長期金利の急上昇だ(図表1)。

[図表1]
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今年9月下旬、日銀は2013年4月以降のアベノミクスの金融政策について総括的検証を行い、その重心を「量」から「金利」に戻した。それまで金融市場調節の操作目標は、国債購入などによるマネタリーベースの増加額だったが、短期金利マイナス0.1%、長期金利(10年物国債金利)をゼロ%程度に維持することに変えた。

長期金利目標を達成するために日銀は市場での国債購入額を増減させるが、そうした通常の操作での対応を困難にしたのが、トランプ相場だ。

11月9日にはマイナス0.075%だった日本の長期金利は16日にゼロ%に到達。まだ長期金利目標のレンジ内ではあったものの、中期債の金利がそれ以上に上昇(価格は下落)していたため、日銀は早めに手を打った。それが当初、「抜かずの宝刀」になると日銀が見ていた指し値オペだ。

17日、日銀は2年債と5年債を対象に初の指し値オペを実施。実際の市場価格より少し安い固定価格で無制限に購入すると市場に通告した。実際の応札はなかったが、日銀が提示した固定価格より低い市場価格は成り立たないと市場関係者が判断して取引を行うこととなり、中期債の金利上昇(価格下落)は止まった。

ある日銀幹部はこの指し値オペを「威嚇射撃が狙いだった」と話す。理屈上、指し値オペにはもう一つのやり方がある。実際の市場価格より少し「高い」固定価格を通告する方法だ。この場合、日銀は実際に行った指し値オペ手法よりも低い金利(高価格)でくぎ付けにできるが、市場価格より高いので応札が殺到し、実際に大量の国債を購入する必要が生じる。すでに市中の国債購入シェアで日銀が8〜9割を占め国債の玉不足が指摘される中、実際の購入が不要な手法を選択したというわけだ。

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