情報技術がどれだけ発達しようと、経験してみないとわからない情報は意外と多い。たとえば、どれだけ鮮明な料理の写真がネット上で簡単に見られるようになっても、どれだけ他人の口コミがたくさん読めるようになっても、そのレストランの味はやはり自分で食べてみないと最終的にはわからない。
経験してみないとわからない最たるものは、仕事内容だろう。どれだけ先輩から話を聞いていても、どれだけその会社の業務内容をネットや雑誌で調べてみても、実際の仕事内容をどのように感じるかは、やはりその会社で実際に働き、その仕事を経験してみないと、本当のところはわからない。
そして、レストランの場合との大きな違いは、やり直しがほとんど利かないという点だ。レストランの場合、期待して行ったのにまずかった場合は、二度とそこに行かないという選択肢があり、次はほかのレストランに食べに行く自由がある。
しかし、一度一つの会社に就職してしまうと、ほかの会社に移ったり、ほかの職種に変わることはかなり難しい。もちろん、転職が法的に禁止されているわけではない。しかし、実質的にはそのハードルがかなり高い。アルバイトですら、「ブラックバイト」という言葉があるように、たとえ嫌な職場でも、簡単には辞めにくいさまざまな事情がある。
同様の点は雇う側にもあり、一度雇用した人材を簡単に解雇することは難しい。その一方で、仕事の内容や会社の実態、あるいは会社側から見れば、その人材の真の実力や適性といった本当に必要な情報は、レストランなどとは比べものにならないくらい乏しい。
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