安倍晋三政権が最重要政策課題として掲げる「働き方改革」。非正規労働と正規労働の格差をなくす「同一労働同一賃金」の実現を打ち出しているが、それを先取する創業42年目の企業がある。設計・開発エンジニアを正社員として雇用し、自動車や機械、電機業界などに派遣する技術者特化型人材サービス大手のメイテックだ。國分秀世社長に働き方改革のヒントを聞いた。
──國分社長自身もメイテックのエンジニア出身。大手メーカーの正社員エンジニアと何が違うのか。
自分の持つキー技術を基に、いろいろな製品の開発を経験できる点だろう。大手メーカーでは、いったん配属された製品分野にその後もとどまりがちだ。
当社には教育支援部門があり、最新技術の研修なども用意している。メイテックの正社員として雇用が維持されながら、キャリアパスを自主的に描けることが、エンジニアから好感されている。
──給与や派遣先での働きやすさについてはどうか。
当社の労働組合は電機連合に加盟しており、給与は大手メーカーと比較して大差なく、逆に年代によっては上回っている部分もある。エンジニアという職種では、雇用主が違っても、大きなミッションやテーマがあれば、それに対してチームとしてお互いに協力し合うのが普通だ。派遣と正社員の間の問題はあまり聞いたことがない。
──大手メーカーの正社員では、一定の年齢になると管理職的なコースに誘導され、生涯エンジニアを志向する人たちにとってはインセンティブを失う要因になっている。
もちろん、全体としては会社の一員になるという「就社」がまだ根強いだろう。しかし、当社は新卒と中途採用を行っているが、メーカーからの転職希望者がよく言うのは「自分はずっと第一線で製品開発をやっていきたい」ということだ。生涯の職務としてエンジニアを選ぶ人は本当に増えている。自分の強みを持っていれば、年齢に関係なく通用するし、社会に貢献できる夢を持てる。
この記事は有料会員限定です
残り 536文字
