去る7月10日に投開票された参議院議員選挙について、一般的にメディアは、自由民主党と公明党が改選議席数を大きく上回ったことから政権与党の完勝だったと総括している。しかし、3年前の前回と比べると「本当に与党の勝利だったのか」という疑問を禁じえない。
なぜこうした疑問が生じるのか、主要政党の選挙結果を具体的に比較してみる。
まず与党。自民党は56議席を得たが、前回獲得は65議席なので単純に比較するとマイナス9議席となる(前回以降の政界再編による会派入り1を考慮すれば10議席減)。普通の感覚からすれば、これは退潮と呼ぶべきだ。14議席を得た公明党は前回11議席だったので、これは躍進と評価していいだろう。
野党の民進党は32議席。前身である民主党の前回は17議席、その後の会派入りを勘定に入れても18議席で、与党の減少分を上回っている。1人区での野党共闘が実を結んだ。与党勝利と評価すれば民進党敗北となるだろうが、十分健闘したというのが素直な評価だろう。むしろ勝利と呼んでもいいと考える。
日本共産党は前回8議席から6議席に減らした。共闘により選挙区での立候補を抑えたことが影響したと思われる。ここは野党共闘全体で考えるべきだろう。
3年前は日本維新の会から8人が当選した。このうち5人がおおさか維新の会に参加しているので、おおさか維新の今回の7議席は頑張ったといえる。
虚心坦懐に今回の選挙結果と前回との比較を見れば、「政権与党に退潮の兆し、民進党は健闘(もしくは復調)」という評価になると思われる。確かに、「3分の2」を阻止できなかったことは事実だが、だからといって「敗北」というのは国民をミスリードすることになる。
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