2016年度も自己株買いによる資本圧縮の動きが続いている。トヨタ自動車は今年5月に、発行済み株式数の3.24%に当たる1億株、5000億円を上限とする自社株買いを発表。6月までに2500万株を実際に取得した。
こうした大型の自己株買いは、前15年度から本格化した。背景にあるのは、「企業統治指針」(コーポレートガバナンス・コード)の存在だ。同指針は東京証券取引所1、2部に上場する会社に、資本効率を測る指標であるROE(自己資本利益率)の向上を求めている。
ROEを向上させるためには純利益を増やすか、自己資本を圧縮する戦略が必要だ。その中でも、自己株買いは、需給面から株価の上昇要因となるほか、保有している株式を消却すれば、1株利益の改善要因になる。また株式交換によるM&Aといった使い方も可能だ。
機関投資家への影響力が大きい、米大手議決権行使助言会社が、過去5年間の平均ROE5%未満の会社の役員再任議案に反対の推奨をすることもあり、経営者の尻にいよいよ火がついた。
注目は非JPX銘柄
図表1は15年度に自己株買いを行った会社を、取得金額の多さでランキングしたもの。35社中、30社がROEを重要指標と位置づける、JPX日経インデックス400銘柄だ。いずれも資本効率改善に積極的な姿がうかがえる。
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