不祥事を三たび起こした三菱自動車。背景にあるのは宿痾ともいうべき企業体質だ。
「試験方法は、非常に実務的なところ。担当している部署以外は関知しないところだった」
4月26日、法令と違う試験方法をなぜ25年も行ったかと問われた相川哲郎社長は会見でそう答えた。開発畑出身の相川社長は軽自動車「eKワゴン」の初代開発責任者を務めた。それでも「まったく承知していなかった」と釈明した。
極度の縦割り型組織 情報共有の断絶招く
組織の縦割りによる情報共有欠如、セクショナリズムは、過去のリコール問題のときにも指摘された。
「たこつぼ文化打破が企業風土改革の柱」。企業倫理の改善を目的に2004年設置された企業倫理委員会は、07年の報告書でこう記した。
かつては人事異動が硬直的で、同じ部門に20年近く在籍する社員がざらにいた。他部署の部長にメールするのは「緊急時でさえ御法度」といわれるほどだった。
だが04年以後、部門間ローテーションや販売会社への営業要員派遣など人材流動化策に取り組んできた。
企業倫理委員会の委員である宮本一子・日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会常任顧問は「ある程度はたこつぼが改善されたと思っていたが、仏作って魂入れずだった。企業風土はそう簡単に変わるものではなかった」と話す。
相川社長は会見でこうも答えた。
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