
世界的に景気が減速しているのは事実だが、リーマンショックのような金融危機が起こっているわけではない。日経平均株価のここまでの下落は過剰反応だ。
1日で800円、900円と下落幅が大きくなっているのには理由がある。値下がりすればするほど売り注文を出すタイプのファンドが増えているからだ。日経平均の変動幅に対し2倍の値動きを目指したブル型投資信託や、日経平均の変動率に伴って償還金額や利率が変わる日経平均リンク債などがその代表例だ。
2月半ばに日経平均が1万5000円を割り込んだのは、1万5000~1万6000円付近をノックイン価格(下回ると投資元本割れを引き起こすことがある)とした日経平均リンク債の売り注文が殺到した面が大きいだろう。これに輪をかけ、日本株を大量に保有する産油国が原油安による財政悪化で株を売却したことも、下げ幅が広がる要因になっている。
そもそも製造業の銘柄が多い日本の株式市場はグローバル投資家から世界景気敏感株と見られているため、値動きが荒くなりがちだ。世界のどこかで悪材料が出ると、関連は薄くても売られてしまう。
昨年9月に独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題が浮上した際、トヨタ自動車をはじめ自動車株が売られた。ライバル企業の不正となれば日本の自動車業界には追い風なのに、リスク回避の傾向が強まり売りのターゲットになった。
資源関連は1~3月に底入れ
企業業績の下方修正が増えていることも株式市場の足かせだ。特に資源、素材関連企業の業績悪化が目立っている。
資源安に伴い昨年10~12月に原材料価格は低下した。製品の販売価格も同時に下落したが、高値のときに調達した原材料が残っていたために採算が悪化している。在庫評価損も計上したため、原油安はメリットどころか、利益圧迫要因になってしまった。
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