2015年のドル円相場最終日は1ドル=120円台前半(ニューヨーク市場)と、14年末に比べ0.4%程度の円安ドル高で終わった。1973年に変動相場制に移行してから初めて、4年連続での円安ドル高となった。
昨年、最も円高になったのは、1月16日の1ドル=115.85円。逆に円安は6月5日で125.86円だった。
90年以降、一年のうち円が最も高くなる時期は、統計的に1月と11月が多い(それぞれ5回ずつ)。15年は典型的なパターンだった。
一方、6月に最も円安になった年は、これまでに2回しかなく、やや珍しいパターンだったようだ。ちなみに12月 (8回)、1月(4回)、4月(4回)に最も円安になることが多い。
また、1~6月までの前半の為替変動幅内で後半も推移した年は、90年以降では一度もなかった。必ずピークかボトムのどちらかは、年の後半に記録されていた。このジンクスは15年に破られた。
なお、1年間の変動幅はわずか8.6%にとどまった。76年(7.0%)以来の極めて狭いレンジで推移した。
G10通貨内でのパフォーマンスを見ると、アベノミクスが始まった12年から、円は2年連続で最も安くなった「最弱通貨」だった。14年もスウェーデン・クローナ、ノルウェー・クローネよりは強かったものの、下から3番目と引き続き弱い通貨となり、12~14年の3年を通して円は最弱通貨だった。同期間で2番目に安くなった豪ドルに対しても、25%程度下落(円安)している。
利上げ開始後ドル安に
しかし15年は米ドルの次に強い通貨になった(図1)。アベノミクス開始以来、弱い通貨だった円は、昨年になって明らかに変化した。
拡大する
円が強い通貨となった最大の理由は、経常黒字の急拡大だろう。日本の経常黒字は15年10月までで、すでに14.6兆円に上っており、14年通年の2.6兆円をはるかに上回っている。
この記事は有料会員限定です
残り 674文字
