2016年の為替市場は年明け早々、リスク回避姿勢が強まる展開となり、円が全面高となった。一方で資源国通貨や新興国通貨は下落基調となっている。
元旦に発表された昨年12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7と、景況感の分岐点とされる50を5カ月連続で下回った。年明け最初の取引となる4日に発表された中国の財新・製造業PMI(12月)も48.2と、4カ月ぶりの低水準で10カ月連続の50割れ。中国景気の減速は続くとの見方が強まった。
株式市場は中国株を中心に下落。中国市場では下落率7%超で取引を打ち切るサーキットブレーカー制度が2度も発動され、代表的な株価指数である上海総合指数は13日にフシ目とされる3000の大台を割り込んだ。
これに加え市場の不安心理を刺激したのが人民元の下落だ。中国当局が毎朝発表する人民元の基準値(対ドル)は、1月7日まで8営業日連続で下落し、11年3月以来の安値を記録した。8日に基準値は下げ止まったが、景気減速を背景に中国政府の元安容認観測は払拭されていない。
中国景気の先行き懸念は中国株や人民元の下落を呼び、世界経済が下押しされるとの見方につながる。12日の日経平均株価は1万7500円を下回る3カ月ぶりの安値に下落、原油先物価格(WTI)も一時1バレル=30ドルを割った。いわゆるリスクオフ(リスク回避)の展開である。
為替市場ではリスクオフから円の買い戻しが優勢だ。8日夜に発表された12月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が29.2万人増と市場予想を大きく上回った。ドル円相場は1ドル=118円台前半から同後半に小幅上昇したが、その後117円台前半に失速。週明け11日には一時116円台後半と、昨年8月ぶりの円高水準を記録した。
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