7月5日に行われたEU(欧州連合)、ECB(欧州中央銀行)、IMF(国際通貨基金)等の債権団が示す財政再建策を受け入れるか否かに関する国民投票では、反対が60%を超すというやや予想外の結果となった。
こうした状況下、JPモルガンでは、ギリシャがいずれユーロ圏から離脱せざるをえなくなる可能性はかなり高くなったと見ている。
一方、ユーロは名目実効レートで見ると、3月9日にECBが国債買い取りを実際に開始した頃をボトムに、基調としてはやや上昇傾向にある。また、6月後半にギリシャのユーロ圏離脱の可能性が高まっても、さほど大きな動きを示していない(図表1)。
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4つの理由で底堅い
以下の四つの理由により、ギリシャがユーロを離脱したり、デフォルトに陥ったりしたとしても、ユーロという通貨が大幅に売られる可能性は低いと予想している。
第一に、1990年以降のソブリンデフォルトの例を見ると、デフォルト前後に通貨の急落を経験したロシア、エクアドル、アルゼンチンは硬直的な為替制度を採用していたが、為替制度が柔軟だったペルーなどのケースではデフォルト後に通貨が急落するといった動きはなかった。
つまり、ギリシャの通貨をユーロと見るなら、ユーロは柔軟であり、現時点でギリシャのデフォルトのリスクをかなり織り込んでいる可能性が高い。
一方、今後ギリシャが独自の通貨を導入せざるをえなくなり、ユーロとのペッグを外すと考えるなら、その独自通貨は今後対ユーロで暴落すると考えられる。過去の事例から当社は、ギリシャが独自通貨を導入した場合、今後1年ぐらいで、対ユーロで50%程度下落すると予想する。
第二。2011~12年の欧州周辺国債務危機では、問題の根本は「ユーロ圏」の構造問題(一つの通貨で複数の国債)にあった。しかし、12年9月にECBがOMT(一定の条件付きで個別の国債を無制限に買い入れるプログラム)を導入して以降、その問題はとりあえず解決されていると考えられなくもない。
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