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原油価格の底入れ 英ポンド反発の本当の理由は

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  • 高島 修 シティグループ証券チーフFXストラテジスト

5月7日の英国総選挙では、キャメロン首相率いる保守党が総議席数650のうち331を獲得。一つの政党が単独過半数を確保できないハングパーラメントが続くとの事前予想を覆し、単独過半数を獲得した。保守党の財政再建路線に国民が支持を表明した格好だ。

緊縮ぎみの財政政策は、BOE(イングランド銀行)の金融引き締めを後ズレさせ、ポンド安の要因になる可能性があるが、財政健全化は格付けなどにプラスで、より長期的にはポンド高の要因とも解釈できる。

保守党の勝利で、2017年に英国のEU(欧州連合)離脱を問う国民投票が行われることがより確実となった。だが、英国独立党(UKIP)が今回伸び悩んだように、実際にはEU離脱の可能性は低い。選挙結果を受け、為替は対米ドルで1ポンド=1.55ドル台までポンド高が進んだ。

ただ、筆者に言わせれば、政権維持を好感したポンド高というのは、相場の後講釈にすぎない。底流にあるのは、2月以降の原油・資源相場の底入れであろう。筆者は、英ポンドは三つの観点で資源国通貨の一つだと考えている。

まず第一に英国が北海油田を有する産油国であること。昨年に熾烈化したスコットランド独立問題も、1960年代に北海油田が開発されその権益をスコットランドが主張し始めたことに一つの底流がある。第二にBHPビリトン、リオティント、BPなど資源大手がロンドン市場に上場しており、英株の資源相場への感応度が高いこと。第三に中東やロシアなどのいわゆるオイルマネーが証券投資、不動産投資、旅行収支などを通じて英国に入り込み、英国の経済と市場、資産価格を支えていることである。

図表1はブレント原油先物と英ポンド(対米ドル)の52週線からの乖離を対比させたものだが、「原油高とポンド高、原油安とポンド安」が相関を示していることが確認できる。たとえば、昨年半ばに原油相場が下落を開始すると、ポンド相場は上昇から下落に転じた。昨年9月にスコットランド独立を問う住民投票が行われ、市場で混乱ぎみのポンド安が進んだのも、今となってみれば、単に、その頃から明確になってきた原油・資源安を織り込む動きだったように見える。

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