世界の経済は問題を抱えているが、米国の経済は着実に回復し、成長環境が整いつつある。2015年、16年とも実質経済成長率は2.8%と予測している。世界的な金融危機からの回復がほかの先進国よりも早かったのは、08年と早期に非伝統的な金融緩和に着手したためだ。欧州は6年遅れて量的金融緩和に踏み切った。
米国のGDP(国内総生産)はすでに過去のピークを越えている。14年のGDP成長に大きく寄与したのは消費だ。13年の財政引き締めの影響を脱して、雇用、個人所得が回復し、それが消費の回復につながっている(図表1)。
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消費者信頼感指数を見ると景気後退前の水準に回復している。これまでは厳冬による消費への負の影響があり、貯蓄を増やし支出を抑えるということもあったが、今後は消費支出が着実に増加していくと見ている。
原油価格の下落も消費を後押しし、全体として経済にプラスだ。一方、原油安で石油関連投資は3割減ると見ているが、GDPに占める設備投資の割合は10%であり、そのうち石油関連の占める比率は10%で、影響は大きくない。
失業率は順調に低下してきており、3月は5.5%だ。FRB(米国連邦準備制度理事会)が完全雇用の水準と見ているのは5~5.2%でほぼ近づいている。今年中に5%を切ってくるだろう。広義の失業率(U6)は10.9%と依然高いが、これも低下し、そのペースは加速している。したがって、賃金が上昇に転じるのは確実で時間の問題だ。
賃金の上昇により消費が増え、インフレ率も徐々に上がっていくだろう。インフレ率はまだ低いものの、むしろ、11年ごろには、失業率が高い割にインフレ率も高かったといえる。インフレ率の動きは失業率の動きよりも遅れる。コアインフレ率は短期的には横ばいないしは低下したとしても、近い将来上がってくる。
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