1月15日、スイス国立銀行(SNB)は、2011年9月に始めた、ユーロに対するスイスフランの価値を低く抑え、スイスの輸出産業を保護するための為替介入をやめると発表した。
介入停止の発表後、スイスフランが対ユーロで30%以上も暴騰し、反対にUBSなど銀行大手やスウォッチなど輸出企業の株価は暴落。世界のマーケットが大混乱となったのは記憶に新しい。
日本では、14年10月31日に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用方針を変更した。国内債券の運用割合を60%から35%に引き下げると同時に国内株式、外国株式の割合をともに12%から25%に、外国債券の割合を11%から15%に引き上げるというものだ。国内債券は32兆円減となる。
債券市場大激震となるはずが、くしくも同日、日銀は追加緩和の実施を発表、年間の日本国債の購入額を従来の50兆円から80兆円へと拡大した。さらに、ETFやJ-REITの購入額を3倍にする方針も打ち出した。結果、日経平均株価は2日間で1200円の爆騰を見せ、円ドル相場も1カ月で10円以上の円安になった。
志操堅固とは限らない
ここで両国の施策の巧拙やその結果を問題にしたいわけではない。問題は、両国の施策の発表前にそれを知っていた人がどれくらいいて、その人たちは何をなしえたか、である。
失礼を承知で言うと、スイスの政策当局者たちがユーロを売る、あるいは日本の政策当局者たちが米ドルや日経平均先物、TOPIX先物を買うことは可能だった。もちろん、可能だからといって実行するとは限らないが、そうした行為がインサイダー取引規制には抵触しないならどうだろう。
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