分譲マンション価格の高騰に対し、賃料の上昇が追いついていない。
東京23区の新築分譲マンション平均価格(1坪当たり)は、2012年1月の250.3万円から14年12月の299.7万円まで2年で19.7%上昇した(東京カンテイ調べ)。
一方、同期間における賃料(1平方メートル当たり)は、3032円から3195円まで、5.4%の上昇にとどまっている(図表1)。
拡大する
住宅ローン減税や金利の低下など政策の後押しもあり、分譲価格には上昇圧力がかかっている。価格上昇が続きそうな雰囲気では、保有資産価値の向上が期待できるため、多少無理してでも購入するというインセンティブも働く。
しかし、賃貸の場合は、借り手の懐事情がそのまま反映されやすい。14年の実質賃金は、消費税増税の影響もあり前年比2.5%の大幅減となった。マンション賃料の上昇は当面見込みにくい環境だ。
数少ない例外は、豊洲など再開発が進む東京湾岸エリアや都心の超一等地。豊洲は、東京五輪の選手村などが開発予定で街自体の価値が近年大きく向上、賃料もツレ高傾向にある。また、超一等地に関しては、借り手が富裕層であるため値上げがしやすい。
こうした賃貸物件は、富裕層の節税対策として購入されたケースが多い。15年1月からの相続税制の改正により税率が一部アップしているが、富裕層は、立地がよくて築年数が浅いという好条件の物件を事前に押さえに走った。
この記事は有料会員限定です
残り 622文字
