
内需に依存してきた百貨店業界が、最近では「外需」の取り込みに成功しつつある。
日本を訪れる外国人観光客は、ビザ発給要件の緩和といった国策や円安効果もあって増加。2014年10月には、消費税が免除される免税品の対象が消耗品(食品、飲料、薬品、化粧品)まで拡充された。
国内の富裕層も消費を牽引している。地方の百貨店売り上げは厳しいが、都心、中でも富裕層が集まる銀座は別格の強さを見せている。

免税に関しては、J.フロント リテイリング傘下の大丸と松坂屋の14年10月の関連売り上げが前年同月比2.5倍に膨らんだ。13年度の免税売り上げ実績は61億円だったが、14年度は106億円を計画している。15年度も確実に伸びそうだ。
もっとも、全体の売り上げに占める割合は1%台とまだ低い。欧州の百貨店では、観光客向け売り上げが3~5割に達するところもあり、日本での免税ビジネスは緒に就いたばかり。
富裕層向け売り上げも好調が持続しそうだ。銀座に旗艦店を構える松屋。円安で商品が値上がり傾向にある中でも、高級インポートブランドの売り上げが急拡大している。その背景には、日経平均株価の上昇がある。富裕層の消費行動は、株高などの資産効果に大きく影響を受けるからだ。
一方、同じ銀座店でも元気がなかったのが、国内ブランドのキャリア女性向け衣料だ。キャリア女性の場合は、資産効果よりも、物価上昇分と給与上昇分の見合い、つまりは実質所得の動向がより重要であり、消費増税がダイレクトに響いたと考えられる。
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