
年に一度行われる「新聞大会」。新聞協会賞の授賞式などが行われる業界最大のイベントだ。大会のホスト役は各開催地の有力紙が務めるのが常だが、今年は大手紙が集う東京で開催。そこで10月15日に都内のホテルで開かれた大会では、日本新聞協会会長でもある読売新聞グループ本社の内山斉社長がホスト役を務めた。
この年一度の晴れ舞台で業界首脳の話題をさらう“事件”があった。開催前の10月14日に全国の大手新聞社十数紙の社長を招いて内々に行われる内山社長主催の祝宴に対し、産経新聞社の住田良能社長だけ欠席の返事をしたのだ。
前日の祝宴には、招かれた社長は何はさておき出席するのが慣例。なぜ欠席なのか。産経新聞の担当者は「住田個人の日程が合わなかっただけ。代理欠席は認められないのでやむをえず欠席の返事をした」と説明する。が、この説明は額面どおりには受け止められないようで、「産経から読売に対する宣戦布告」との臆測が走った。
それも仕方がない。両社は紙面こそ保守的な論調で似通った点があるものの、経営面では真逆の立場にあり、対立する局面が多いからだ。
財務面で強みを持つ読売新聞は現在、徹底して紙の新聞を重視する策を取っており、朝刊部数1000万部という部数維持に力を注いでいる。4月に定めた3カ年計画の重点6項目には、「新聞の価値を高める紙面作り」「宅配網の維持・強化」などを掲げ、デジタル戦略についての具体的な記述はない。
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