不調を引き起こす「不安」から逃れる4つの方法 病気について冷静に判断するための情報収集

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3 病気について書かれた本を、1冊、通して読んでみる

「あなたはパニック障害です」と言われたら、パニック障害の本を1冊読んでみましょう。「あなたは糖尿病です」と言われたら、糖尿病の本を1冊読んでください。病気について書かれた本には、その病気の原因、治癒までの期間、治療の内容、生活習慣改善の方法、生活上の注意などが一通り書かれています。患者さんが抱く疑問はほとんど網羅されているので、その病気について必要な情報、知識の全体像が学べます。

では実際、どんな本を選べばよいのでしょうか。まず、できるだけ大きな書店に行ってください。そして、自分の病気について書かれている本が並んでいるコーナーに行ってみましょう。実際、手に取り、何冊かパラパラとめくってみて「いちばんわかりやすいもの」を選びましょう。ネットで注文すると、本の内容をチェックできないので、思った以上に難しい本が届き、結局読まないまま終わったりしますので、書店に足を運ぶことをおすすめします。

ネットは家庭用医学書の代用にならない

4 ネットの医療情報は安易に信用しない

病気について知りたいとき、多くの人がインターネットで検索することでしょう。しかし、インターネットの情報を利用する場合は、十分な注意が必要です。

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アメリカの医師グループの調査によると、「ウィキペディア(世界最大のインターネット百科事典)」で主要な疾患の記述を調べたところ、90パーセントのページに誤りが認められたそうです。ウィキペディアは、家庭用医学書の代用にはならないのです。

日本医科大学らの研究(2019年)によると、「がん治療」について紹介する約250のインターネットサイトを調べたところ、医学会の診療ガイドライン(指針)を根拠にしたものは1割程度。自由診療など科学的根拠(エビデンス)がはっきりしないものが4割にも上っています。

インターネット上の医療情報は玉石混淆で、役に立つ情報もある反面、完全な間違いも多く、そのまま信じると病気や健康を悪化させる情報も見られます。ネットの情報は安易に信用しないことです。 

わからないことがあると、不安はどんどん大きくなります。必要な情報は自分から得るようにして、不安を減らしていきましょう。

樺沢 紫苑 精神科医、作家

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かばさわ しおん / Shion Kabasawa

1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴの イリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)、『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』(大和書房)など著書多数。

 

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