「太る専門」ジムが教える「健康的に太る」方法 痩せ体形にコンプレックスを抱く人も多い
──体重を増やしたいなら、有酸素運動はNGですか?
確かに有酸素運動は脂肪の燃焼効率を高めますが、効果はそれだけではありません。心肺機能の向上や血圧の安定といった健康効果のほか、ボディラインにメリハリをつけるなど、ボディメイクにとってもメリットがあります。ぜひ、普段の筋力トレーニングに、スパイスとしてランニングやウォーキングを取り入れてください。
また、格好よく太るには体の柔軟性も欠かせません。筋力トレーニングの前には動的ストレッチ、後には静的ストレッチを行いましょう。広く、大きく動く筋肉のほうが断然キレイに見えますから。
──実際、どのくらいで効果を感じられますか?
根本的に体質を改善したいので、肉体改造には1、2年ほどかけたいところです。ただ、弊社で指導した場合、個人差はあるものの、ひと月で大体10〜15kgほど体重を増やすことができます。胸や腕、肩、太ももにもしっかり筋肉がつくので、見栄えもばっちり良くなります。
なお、体脂肪率は体内の水分量や体調に大きく左右されますので、それほど気にしなくていいと思います。それよりも毎日の運動量に気を配ってください。
最初はハードルを下げ、習慣化させる
──睡眠時間はどれくらいとればいいでしょう?
深いノンレム睡眠時には成長ホルモンが分泌され、体の組織が生成されます。特に成長ホルモンの分泌量は午後10時~午前2時の間に最大になるため、できるだけこの時間帯に睡眠をとるのがおすすめです。
理想的な睡眠時間には個人差がありますが、私の場合は6時間がベストのようです。8時間くらい眠ると、翌日のトレーニング時に若干体の重さを感じます。
──モチベーションを持続させるコツは?
シンプルですが、もっとも効果があるのは自分を褒めること。毎日鏡を見て、どんな小さなことでもいいので、体の変化を見つけましょう。そしてはっきり声に出して、自分を褒めてあげてください。
トレーニングを毎日続けるのが苦手な人は、1日5分トレーニングもおすすめ。人間は毎日同じことを21日間続けると習慣になるといわれています。そのため、最初はハードルを下げて、短時間でこなせるメニューに取り組みます。
続けているうちにだんだん意欲が出てくるため、長続きしやすく、21日目を過ぎる頃にはトレーニングが習慣になっているはずです。
橋口さんによると、格好よく太ることに成功した人は、以前よりもいっそう健康に気を遣うようになり、内面もポジティブに変わっていくという。現在の痩せ体形に何かしら不満を抱いている人は、できるそうなことから少しずつ始めてみよう。
(取材・文/押条良太<押条事務所>)
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